南ひかる:卒業ブログ


2018年5月にアメリカへ渡り、アリゾナ州立大学に所属していた南ひかるです。高校では十文字高等学校サッカー部でプレーしていました。

この度、2021年12月に無事大学を卒業しましたので、まとめとしてブログを書かせて頂きます。4年間を振り返りながら書いたので長い文章になってしまいましたが、良かったら最後まで読んでください。

まず最初にアリゾナ州立大学について軽く紹介したいと思います。




アリゾナ州立大学はアメリカ、アリゾナ州に合計4つのキャンパスを持ち、テンピに最も大きいキャンパスがあります。生徒数は全米で上位に入るほど多く、オンライン授業を受ける生徒も含めると、約12万人いると言われています。単純計算すると一学年3万人いることになります。その中でも半数以上が留学生というのもアリゾナ州立大学の特徴です。これだけでも規格外の大きさの大学ですが、生徒数だけでなく、キャンパスもとても広いです。それはキャンパスと周りの街との境界線がわからないほどであり、むしろキャンパス自体が街とも言えます。キャンパス間の移動では大学のシャトルバスが出ていて、無料で乗ることができます。キャンパスは広いですが、生徒たちはみんな自転車やスケートボード、電動キックボードなどで通学しています。先ほど生徒の半数以上が留学生と言いましたが、日本から来ている生徒はあまり多くありません。日本の大学からの交換留学生は数十人のグループで来ていることがありましたが、私のように4年間在籍していた生徒は片手で数えられるほどしかいません。交換留学生としてアメリカの大学で学ぶ機会を得られるのはとても素晴らしいことだと思いますが、私は大学入学から卒業までやり切ってこそ達成感を得られるし、成長できると強く思っています。なので今このブログを読んで下さっている方、その中でも特にこれから留学を考えている方は、できるなら短期ではなく、短期大学であれば2年間、四年制大学であれば4年間、諦めずに卒業まで頑張って欲しいです。


アリゾナ州立大学(ASU)はNCAA(全米大学体育教会)リーグのDivision1という全米でもトップクラスの大学が集まるリーグに所属しています。その中で「カンファレンス」というグループに入って試合をするのですが、ASUはPAC12という、StanfordやUCLA、USC などと同じカンファレンスに入っています。私はその環境で4シーズン経験し、チームとしてNCAAの全米トーナメントへの出場を叶えることができました。アメリカの大学の中でもトップレベルの大学でプレーできたことは、私にとってなにより貴重な、何にも変えられない素晴らしい経験になりました。


アリゾナ州立大学のサッカー部には私が卒業した時点では、11カ国から選手が来ていました。他の大学と比べても、同じ大学内の他のスポーツと比べてもASUのサッカー部は特に多国籍なチームで、ホームの試合では必ずゴール裏にそれぞれの国の国旗を掲げてくれました。チームに所属しているのだから当たり前と思う人もいるかもしれませんが、私にとってはとても嬉しいことでした。


チームメイトに関しては、インターナショナルの選手が多かったからかチーム内では包括的な意識が強く、それぞれの文化を拒絶せずに受け入れてくれる、良い雰囲気のチームでした。コーチやスタッフ達もとても人柄が良く、優しい方達ばかりでした。ASU(アリゾナ州立大学)が良い雰囲気のチームだったから、多様性を身近に感じ、否定しない選手達の集まりだったからかもしれませんが、チーム内での人種差別やヘイトクライムなどは一切なく、日本人だから差別されるようなことはありませんでした。この理由だけではありませんが、私はASUを選んで本当に良かったと思っています。しかしチームには優しいだけでなく、厳しい面もありました。特にオフザピッチでの行動に関してです。アメリカでは文武両道は当たり前です。大学でスポーツチームに所属している生徒はStudent-athleteと呼ばれるように、アスリートである前に生徒であるという意識を持つことが大事です。大学の授業についていけなかったり勉強が疎かになってしまうと、サッカーができなくなります。現に成績が悪い選手は、コーチから忠告はありますが、その後も改善が見られない場合は容赦なくチームから切られていました。私の同期は一年の時17人いました。けれど卒業する時には、トランスファーなどの選手の入れ替わりを抜いても、10人しか残っていませんでした。このように、アメリカの大学でスポーツをする場合はまず勉強ができないといけません。これはスポーツ推薦など、スポーツができれば勉強は二の次という学校が多い日本と大きく違うところだと思います。


4年間ASUで大学生活を送って、サッカーをしてきて、私はとても多くのかけがえのない経験をしてきました。ここに書き切れないほど、たくさんの思い出を得ることができました。良い思い出もあれば、もちろん苦い思い出もあります。正直、もっとこうすれば良かった、もっとこうしておけば結果は変わったんじゃないか、と後悔することばかりです。けれど、今となっては全て良い教訓になっています。私はこの大学生活で強く感じたことがあります。それは、「一歩踏み出す勇気」の大切さです。居心地の良い環境から一歩踏み出すこと、環境を変えて新しいことへチャレンジすることはとても勇気のいることですし、大きな不安がのしかかってくると思います。私が留学したいという意志を固めて、假屋さんにお伝えしたのは高校2年生の冬でした。それまで日本の大学へ行くことを考えていた私にとって、アメリカの大学へ行くという選択肢は全く新しい考えで、逃してはいけないチャンスだと分かっていても、やはり不安でした。日本を経つ日が近づくにつれて、漠然と感じていた不安がより現実味を帯びてきて、自分で決めた道なのにいつもどこかで「逃げ出したい」、「このまま日本にいたい」などと思うようになりました。しかし、そんな楽しみより不安が勝っている状況でも、周りの応援とサポートで自分を奮い立たせて一歩踏み出しました。その一歩のおかげで、今私はかけがえのない経験や思い出と共に、4年前の自分よりも一回りも二回りも成長することができました。卒業まで決して楽な道ではなかったし、嬉しかった思い出よりも辛い思い出の方が多いです。でも、その一歩を踏み出す勇気は必ず何かしらの成長を与えてくれるきっかけになります。今、自分を変えたいと思ってはいるけどなかなかきっかけが見つからない方や今の状況を変えたいと思っている方、もっと成長したいと思っている方がこのブログを読んで、何か感じて下さったら嬉しいです。

最後になりますが、大学入学から卒業まで私をサポートして下さった方々、大学のチームメイトやコーチ、假屋さん、友達、家族、そして両親に本当に感謝しています。アメリカの大学へ行くことは、様々なハードルを乗り越えないと叶わないことだと思います。それを否定したり妨げることなく全力で支えてくれた人たちがいたから今の私があると思っています。多くの人に支えられて得られた経験を決して無駄にしないように、これからも頑張ります。お世話になった方々、本当にありがとうございました。


南ひかる



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